「玄関先で鍵を探している間に雨に濡れてしまう」「窓から直射日光が入って暑い」こんな悩みをお持ちなら、庇(ひさし)の後付けを検討してみてはいかがでしょうか。
庇は後付けで設置できるケースが多く、雨よけ・日よけ・外壁保護など実用的なメリットが多いリフォームです。この記事では、庇の後付け費用・素材の種類・メリットとデメリット・施工時の注意点を詳しく解説します。

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庇(ひさし)とは?
庇とは、窓や出入口の上部に取り付ける小さな屋根のことです。建物の外壁から張り出すように設置され、雨や直射日光を遮る役割を果たします。
庇がない住宅も多いですが、後付けで取り付けることで暮らしの快適さが大きく変わることがあります。
庇を後付けするメリット
メリット1:雨よけ効果
庇の最大のメリットは雨をしのげることです。玄関先であれば、傘を差す前に鍵を開ける動作や、宅配便の受け取りが快適になります。窓の上に庇があれば、小雨程度なら窓を開けたまま換気ができます。
メリット2:日射遮蔽と省エネ効果
庇があると直射日光を遮ることができるため、室温の上昇を抑えられます。特に南面・西面の窓に庇を設置すると、夏場の冷房負荷を減らす効果が期待できます。冬場は太陽の角度が低いため、庇があっても日光は十分に室内に入り込みます。
まず夏の暑さだけ何とかしたいという場合は、窓の外に吊るすタイプの日よけシェードで様子を見るという方法もあります。工事なしで今シーズンから使えます。
メリット3:外壁の保護
雨水が直接外壁に当たるのを防ぎ、外壁材や塗膜の劣化を遅らせる効果があります。窓まわりの雨だれ汚れの防止にもつながります。
メリット4:デザイン性の向上
庇を取り付けることで、平坦な外観に立体感が生まれます。素材やデザインによっては、建物の外観をおしゃれに演出できます。
庇を後付けするデメリット・注意点
- 建ぺい率への影響:庇の出幅が1mを超えると建築面積に算入される場合がある
- 確認申請が必要なケース:増築扱いになる場合は建築確認申請が必要(自治体によって異なる)
- 外壁への負荷:重い素材の庇は外壁の下地にしっかりとした強度が求められる
- 隣地との距離:庇が隣家の敷地に越境しないか確認が必要

庇の後付け費用の相場
庇の後付け費用は、素材・サイズ・設置場所・工事の難易度によって異なります。
| 素材・タイプ | 費用の目安(工事費込み) |
|---|---|
| アルミ製の既製品庇 | 3万〜10万円 |
| ポリカーボネート製 | 3万〜8万円 |
| ガルバリウム鋼板製 | 5万〜15万円 |
| 木製庇 | 10万〜20万円 |
| 大型の玄関ポーチ庇 | 15万〜35万円 |
小型のアルミ製やポリカーボネート製であれば比較的安価に設置できます。大型の玄関ポーチ庇や造作庇の場合は費用が高くなりますが、その分デザイン性と機能性が高くなります。
庇の素材の種類と特徴
アルミ製
軽量で錆びにくく、メンテナンスがほとんど不要です。既製品が豊富に揃っており、DIYでの取り付けに対応した製品もあります。価格もリーズナブルで、最も手軽な選択肢です。
既製品は間口と出幅のサイズ展開が決まっています。窓や玄関の幅を測ってから、合うサイズがあるかを見てみましょう。
ポリカーボネート製
半透明で光を通すため、庇の下が暗くなりにくいのが特徴です。紫外線カット効果もあります。軽量で施工しやすい反面、経年で変色する場合があります。
ガルバリウム鋼板製
耐久性と耐食性に優れた金属素材です。シャープなデザインでモダンな住宅に合います。重量があるため、外壁の下地強度を確認する必要があります。
木製
自然な風合いが魅力で、和風住宅やナチュラルテイストの住宅に合います。ただし、定期的な塗装やメンテナンスが必要で、コストがかかります。
ガラス製
強化ガラスやすりガラスを使った庇です。デザイン性が高く高級感がありますが、費用は高めです。
庇の後付けで人気のメーカー・製品
庇の後付けでよく選ばれているメーカーを紹介します。最新の製品ラインナップや価格は各メーカーの公式サイトでご確認ください。
- LIXIL(リクシル):アルミ製庇「スリムライン」など、デザイン性と機能性を両立した製品が充実
- YKK AP:アルミ製やポリカーボネート製の庇を幅広く展開
- CANOFIX(カノフィックス):ポリカーボネート製のDIY向け庇キットが人気

庇の後付けの流れ
- リフォーム業者に相談・現地調査を依頼する
- 建ぺい率・確認申請の要否を確認する
- 素材・デザイン・サイズを選ぶ
- 見積もりを取る(複数社の相見積もりがおすすめ)
- 施工(小型庇なら半日〜1日、大型なら2〜3日)
- 完了確認
庇の後付けで失敗しないためのポイント
庇の後付けリフォームで後悔しないために、以下のポイントを押さえておきましょう。
サイズ選びは慎重に
庇の出幅(壁面からの張り出し量)は、目的に応じて選ぶことが大切です。雨よけが主目的なら出幅60cm以上がおすすめです。30cm程度では小雨しか防げず、「付けたのにあまり効果がない」と感じてしまうことがあります。ただし、出幅が大きいほど風の影響を受けやすくなるため、台風が多い地域では強度にも配慮しましょう。
外壁の下地強度を確認する
庇は外壁にビスやアンカーで固定するため、外壁の下地に十分な強度が必要です。ALC外壁やタイル張りの外壁は、専用のアンカーを使わないと固定が不安定になることがあります。施工前に必ず業者に下地確認を依頼しましょう。
雨水の処理を考える
庇を付けると、庇の先端から雨水が落ちるようになります。玄関ポーチの場合、来客の通行に影響が出ないか、落水位置に植栽や通路がないかを事前に確認しましょう。必要に応じて庇に雨樋を付けるという選択肢もあります。
デザインと外観の調和
庇のデザインが建物全体の外観と調和するかどうかも重要です。素材の色を外壁やサッシに合わせると統一感が生まれます。迷ったらメーカーのカラーシミュレーションを活用してみましょう。
庇の設置にかかる工期
庇の後付け工事にかかる時間は、庇のタイプと規模によって異なります。小型のアルミ製既製品であれば半日〜1日で施工完了するケースが多いです。大型の玄関ポーチ庇や造作庇の場合は2〜3日程度かかることもあります。いずれにしても、大がかりな工事にはなりにくいため、日常生活への影響は少なく済みます。
庇の後付けで使える補助金
庇の後付け工事そのものに対する補助金は、記事執筆時点では国の制度としてはありません。ただし、以下のケースでは補助金の対象になる可能性があります。
- 省エネリフォームの一環として:庇の設置が日射遮蔽による省エネ効果を目的としている場合、住宅省エネキャンペーンの対象になる可能性がある(他の省エネ工事と併せて申請する必要がある場合が多い)
- 自治体独自の補助金:お住まいの自治体で住宅のリフォームに対する独自の補助金制度を設けていることがある。庇の設置が対象に含まれるかは自治体ごとに異なるため、事前に確認を
補助金の利用を検討する場合は、工事着手前に申請が必要なケースがほとんどです。着工後の申請は受け付けてもらえないことが多いため、必ず事前に確認しましょう。

庇の後付けリフォームの費用を抑えるコツ
- 既製品を選ぶ:造作(オーダーメイド)の庇より既製品のほうが費用を抑えられる。LIXILやYKK APなどのメーカー既製品は品質も安定している
- 複数社から相見積もりを取る:最低3社は比較するのが望ましい。同じ製品でも施工費に差が出ることがある
- 外壁塗装や窓交換と同時に施工する:足場が必要な場合、他の工事と合わせることで足場代を節約できる
- DIY対応製品を検討する:小型で軽量な製品であれば、DIYで取り付けられるものもある。ただし、外壁の種類によっては専門知識が必要
よくある質問(Q&A)
Q. 庇はDIYで後付けできる?
軽量なアルミ製やポリカーボネート製の小型庇であれば、外壁の下地にビスで固定するだけのDIY向け製品もあります。ただし、外壁の種類(ALC・タイルなど)によっては専用のアンカーが必要になるため、不安な場合はプロに依頼しましょう。
Q. 庇をつけると室内が暗くなりませんか?
小型の庇であれば室内への影響はほとんどありません。どうしても気になる場合は、ポリカーボネート製の半透明タイプを選ぶと光を通すため明るさを確保できます。
Q. 庇のメンテナンスは必要?
アルミ製やガルバリウム鋼板製であれば、年に1〜2回の水洗い程度で十分です。木製の庇は3〜5年ごとに塗装の塗り替えが必要になります。
手の届く高さであれば、塗り替えは自分でもできる作業です。屋外用の木部保護塗料を使い、乾いた日を選んで塗りましょう。
まとめ
庇の後付けは、雨よけ・日よけ・外壁保護・省エネなど、暮らしの快適さを大きく向上させるリフォームです。アルミ製の既製品なら3万〜10万円程度と手頃な費用で設置でき、工期も短いのが魅力です。
ただし、建ぺい率への影響や確認申請の要否、外壁の下地強度など、事前に確認すべきポイントもあります。まずはリフォーム業者に相談して、最適なプランを提案してもらいましょう。
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外部参考:LIXIL公式サイト
外部参考:YKK AP公式サイト
外部参考:国土交通省 住宅局

