リフォーム費用を親や祖父母に援助してもらいたいけど、贈与税が心配という方は多いのではないでしょうか。通常、まとまったお金をもらうと贈与税がかかりますが、住宅取得等資金に関しては最大1,000万円まで非課税になる特例制度があります。
この制度はリフォーム資金にも適用できるため、親や祖父母からの資金援助をうまく活用すればリフォーム費用の負担を大幅に軽減できます。
この記事では、住宅取得等資金の贈与税非課税制度について、非課税限度額や適用条件、対象となるリフォーム工事、確定申告の方法まで詳しく解説します。

🏠 リフォームの一括見積もり
複数の優良会社から無料で見積もりが届きます

- ✅ 最短30秒で一括見積もり完了
- ✅ 優良リフォーム会社を最大8社紹介
- ✅ 見積もり・相談すべて無料
- ✅ しつこい営業電話なし
※契約の義務なし・相場チェックだけでもOK
住宅取得等資金の贈与税非課税制度とは
住宅取得等資金の贈与税非課税制度は、父母や祖父母など直系尊属からマイホームの取得やリフォームのための資金贈与を受けた場合に、一定額まで贈与税が非課税になる特例です。
制度の適用期間
この特例は2024年1月1日から2026年12月31日までの間に贈与を受けた場合が対象です。過去にも延長が繰り返されてきた制度ですが、適用期間を過ぎると利用できなくなるため、検討している方は早めの対応をおすすめします。
非課税限度額
| 住宅の種類 | 非課税限度額 |
|---|---|
| 省エネ等住宅(質の高い住宅) | 1,000万円 |
| それ以外の住宅 | 500万円 |
「省エネ等住宅」とは、断熱性能等級4以上、一次エネルギー消費量等級4以上、耐震等級2以上などの基準を満たす住宅のことです。リフォーム後に省エネ基準を満たせば、1,000万円の非課税枠が適用される可能性があります。
さらに、暦年贈与の基礎控除110万円と合わせると最大1,110万円まで非課税にできます。
とはいえ、暦年贈与と相続時精算課税のどちらを選ぶかまで含めると、制度の全体像はなかなか入り組んでいます。親世代と話す前に、贈与と相続の基本を1冊で整理しておくと判断がしやすくなります。
リフォームで使うための適用条件
この制度をリフォーム資金に活用するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
贈与を受ける人の条件
- 贈与者(親や祖父母)の直系卑属であること
- 贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であること
- 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であること(床面積が40〜50平方メートル未満の場合は1,000万円以下)
- 過去にこの特例の適用を受けたことがある場合は、残りの非課税枠の範囲内であること
住宅の条件
- 日本国内にある自分が居住する住宅であること
- リフォーム後の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下であること
- 床面積の1/2以上が居住用であること
リフォーム工事の条件
- 工事費用が100万円以上であること
- 増改築等工事証明書で工事を証明できること
- リフォーム後に贈与を受けた年の翌年3月15日までに居住を開始していること
対象となるリフォーム工事
この制度で対象となるリフォーム工事は以下のとおりです。
- 増築、改築、大規模修繕、大規模な模様替え
- マンションの専有部分の床・壁・階段の過半にわたる修繕
- 居室・キッチン・浴室・トイレ・洗面所・納戸・玄関・廊下の修繕
- 耐震改修工事
- バリアフリー改修工事
- 省エネ改修工事
- 給排水管や雨水の侵入を防ぐ部分の修繕

申告の方法と必要書類
この特例を利用するには、贈与税がゼロでも確定申告(贈与税の申告)が必要です。申告しないと非課税の特例が適用されないため、忘れないようにしてください。
申告の時期
贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに、管轄の税務署に贈与税の申告書を提出します。
必要書類
- 贈与税の申告書(第一表)
- 住宅取得等資金の非課税の計算明細書
- 贈与者との関係を証明する書類(戸籍謄本など)
- 登記事項証明書(建物)
- 増改築等工事証明書
- 工事請負契約書の写し
- 源泉徴収票等(合計所得金額を確認するため)
- 省エネ等住宅に該当する場合は、住宅性能評価書等
見てのとおり書類の点数が多く、工事の契約書や領収書と混ざると申告前に探し回ることになります。「贈与」「工事」「申告」で分けて立てておくと、翌年の提出がぐっと楽になります。
- 申告期限(翌年3月15日)を過ぎると、非課税の特例が使えなくなります
- 非課税枠を超えた贈与額に対しては、通常どおり贈与税がかかります
- 配偶者の親からの贈与は対象外です(直系尊属のみ)
- e-Taxでの電子申告も可能です
具体的なケーススタディ
実際にどのくらいお得になるのか、具体例で見てみましょう。
ケース1:親から500万円のリフォーム資金をもらった場合
省エネ等住宅に該当しないリフォームの場合、非課税限度額は500万円です。
| 項目 | 特例なし | 特例あり |
|---|---|---|
| 贈与額 | 500万円 | 500万円 |
| 基礎控除 | 110万円 | 110万円 |
| 非課税枠 | なし | 500万円 |
| 課税対象額 | 390万円 | 0円 |
| 贈与税額 | 約48.5万円 | 0円 |
特例を使えば約48.5万円の贈与税がゼロになります。
ケース2:祖父母から1,000万円のリフォーム資金をもらった場合
省エネ等住宅に該当するリフォームの場合、非課税限度額は1,000万円です。
| 項目 | 特例なし | 特例あり |
|---|---|---|
| 贈与額 | 1,000万円 | 1,000万円 |
| 基礎控除 | 110万円 | 110万円 |
| 非課税枠 | なし | 1,000万円 |
| 課税対象額 | 890万円 | 0円 |
| 贈与税額 | 約177万円 | 0円 |
約177万円の節税効果が生まれます。リフォーム資金として親族から援助を受ける予定がある方は、ぜひ活用を検討してみてください。

他の制度との併用
贈与税の非課税制度は、他のリフォーム支援制度と併用できるケースがあります。
- 所得税の控除(住宅ローン減税やリフォーム促進税制)と併用可能
- 固定資産税の減額制度と併用可能
- 国や自治体の補助金制度と併用可能(補助金分は工事費用から差し引いて計算)
ただし、相続時精算課税制度とは選択適用になるため、どちらが有利かは個別の状況によります。税理士など専門家に相談することをおすすめします。
贈与税の非課税制度を使って親からリフォーム資金をもらい、さらに住宅ローン減税や固定資産税の減額、補助金を組み合わせることで、リフォームの実質的な費用負担を最小限に抑えることも可能です。複数の制度を組み合わせる場合は、リフォーム費用全体を俯瞰して最適なプランを立てましょう。
贈与税の非課税制度を使う際の注意点
非課税制度を利用する際に、見落としやすいポイントをまとめました。
贈与のタイミングとリフォーム完了のタイミング
贈与を受けた年の翌年3月15日までにリフォーム工事を完了し、居住を開始している必要があります。例えば2026年12月に贈与を受けた場合、2027年3月15日までに工事を終えて住んでいなければなりません。大規模なリフォームを予定している場合は、工期を逆算して贈与のタイミングを決めましょう。
相続時精算課税制度との関係
住宅取得等資金の贈与税非課税制度は、暦年課税と相続時精算課税のどちらとも併用が可能です。相続時精算課税を選択した場合、2,500万円の特別控除が利用でき、非課税枠と合わせると最大3,500万円まで非課税にできるケースもあります。ただし、相続時精算課税は一度選択すると暦年課税に戻せないため、慎重に判断してください。
贈与の証拠を残しておく
税務調査に備えて、贈与の事実を証明できる書類を残しておくことが大切です。具体的には以下のような対応をしておくと安心です。
- 銀行振込で贈与する(振込記録が証拠になる)
- 贈与契約書を作成する
- リフォームの工事契約書や領収書を保管する
過去にこの特例を使ったことがある場合
過去にも住宅取得等資金の贈与税非課税制度を利用したことがある場合は、既に使った非課税枠を差し引いた残りの金額が今回の上限になります。例えば過去に300万円の非課税枠を使った方が省エネ等住宅のリフォームを行う場合、残りの700万円が非課税枠となります。
よくある質問(Q&A)
Q. 配偶者の親からもらったリフォーム資金にも使えますか?
A. 使えません。この特例は直系尊属(自分の父母・祖父母)からの贈与のみが対象です。配偶者の親は直系尊属に該当しません。
Q. リフォーム資金として受け取ったお金を他の用途に使ったらどうなりますか?
A. 住宅取得等資金として贈与を受けたにもかかわらず、実際にはリフォームに使わなかった場合、非課税の特例は適用されません。通常どおり贈与税が課税されます。
Q. 一度に全額もらわず、複数回に分けて贈与を受けてもいいですか?
A. はい、同じ年度内であれば複数回に分けて受け取っても問題ありません。ただし、非課税限度額は贈与を受けた年の合計で判定されます。
Q. 中古住宅を購入してリフォームする場合も使えますか?
A. はい、中古住宅の購入資金とリフォーム資金の両方に対して非課税制度を適用できます。ただし、非課税枠は購入資金とリフォーム資金を合計して上限額の範囲内です。
まとめ
住宅取得等資金の贈与税非課税制度を活用すれば、親や祖父母からリフォーム資金を援助してもらう際に最大1,000万円(基礎控除と合わせて1,110万円)まで贈与税がかからなくなります。
利用する際のポイントは、工事費用100万円以上であること、増改築等工事証明書を取得すること、そして贈与を受けた翌年の3月15日までに贈与税の申告を行うことの3つです。
特に注意したいのは、非課税枠の範囲内であっても申告をしなければ特例が適用されない点です。「税額がゼロだから申告不要」と誤解して申告を忘れると、通常の贈与税が課税されてしまいます。リフォーム工事が完了したら、確定申告の準備も並行して進めてください。
この制度は適用期間が定められているため、リフォームを検討中の方は早めに計画を立てることをおすすめします。詳しい要件は国税庁のタックスアンサーや国土交通省の贈与税非課税措置ページで確認できます。



