「毎日の食器洗いがラクになったら…」と考えて食洗機の導入を検討する方は多い。新築やリフォームでキッチンを丸ごと入れ替える場合はもちろんだが、今あるキッチンにそのまま食洗機を後付けすることも可能だ。
この記事では、キッチンへの食洗機の後付けにかかる費用の相場、設置の条件、ビルトインと卓上型の違い、メーカーごとの特徴などをわかりやすく解説していく。「後付けしたいけど、いくらかかるのかわからない」「そもそもウチのキッチンに設置できるの?」という方は、ぜひ参考にしてほしい。

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食洗機の種類|ビルトイン型と卓上型の違い
食洗機には大きく分けて「ビルトイン型」と「卓上型(据え置き型)」の2種類がある。それぞれの特徴を理解して、自分のキッチンに合ったタイプを選ぼう。
ビルトイン食洗機
システムキッチンのキャビネット内に組み込むタイプの食洗機。カウンターの上にスペースを取らないため、キッチンの見た目がすっきりするのがメリットだ。容量が大きく、家族の多い家庭にも対応しやすい。ただし、設置には専門工事が必要になる。
卓上型(据え置き型)食洗機
キッチンのカウンターやシンク脇に置いて使うタイプ。工事不要で設置できるモデルも多く、賃貸住宅でも導入しやすいのがメリットだ。ただし、カウンターのスペースを取るため、キッチンが狭くなる可能性がある。
ビルトイン食洗機の後付け費用の相場
ビルトイン食洗機を後付けする場合の費用は、本体価格と工事費の合計になる。
ビルトイン食洗機の後付け費用の目安:
・本体価格:8万~20万円程度
・工事費:5万~10万円程度
・合計:約15万~30万円
工事費には、キャビネットの加工、給排水管の接続、電気配線の工事が含まれる。ただし、キッチンの状態や配管の位置によっては追加費用が発生することもあるため、事前の現場調査が重要だ。
既存の食洗機からの交換の場合
すでにビルトイン食洗機が設置されていて、新しいモデルに交換する場合は、キャビネットの加工が不要なため工事費が安くなる。交換の場合の総額は約10万~20万円程度が目安だ。
後付けに必要な条件
ビルトイン食洗機を後付けするには、いくつかの条件を満たす必要がある。
キャビネットのスペース
食洗機を設置するには、キャビネット内に幅45cm×高さ75cm×奥行き60cm以上のスペースが必要だ。一般的にはシンク下またはコンロ下のキャビネットに設置することが多い。幅60cmの大容量モデルを設置したい場合は、さらに広いスペースが必要になる。
給排水管の位置
食洗機には給水管と排水管の接続が必要だ。シンクの近くに設置すれば給排水管の延長が短くて済むため、工事費を抑えやすい。シンクから離れた位置に設置する場合は、配管の延長工事が追加で必要になる。
電源の確保
食洗機は専用のコンセント(アース付き)が必要だ。既存のコンセントから電源を取れない場合は、電気工事で新たにコンセントを設置する費用がかかる。
ビルトイン食洗機の主要メーカーと特徴
国内のビルトイン食洗機市場では、パナソニックとリンナイが大きなシェアを占めている。それぞれの特徴を見ていこう。
パナソニック
国内シェアの約6割を占めるパナソニックは、「スライドオープン式」のビルトイン食洗機を中心にラインナップしている。上カゴを引き出して食器をセットする方式で、少量の食器でも効率よく洗えるのが特徴だ。
上位モデルの「9Plusシリーズ」には液体洗剤の自動投入機能やナノイーX送風機能が搭載されており、洗浄後の庫内を清潔に保てる。省エネ性能も高く、手洗いと比べて水道代・光熱費を節約できるとされている。
リンナイ
リンナイはガス機器メーカーとして知られるが、ビルトイン食洗機でも約3割のシェアを持つ。国内メーカーで唯一「フロントオープン式」のビルトイン食洗機を製造しているのが大きな特徴だ。
フロントオープン式は扉を手前に開けて食器を出し入れする方式で、大型の鍋やフライパンも入れやすく、大容量の洗浄が得意だ。洗浄力にも定評があり、こびりついた油汚れにも強い。

卓上型食洗機を選ぶ場合
「工事なしで手軽に導入したい」「賃貸住宅で大がかりな工事はできない」という場合は、卓上型食洗機が選択肢になる。
卓上型の費用相場
卓上型食洗機の本体価格は3万~8万円程度。分岐水栓の取り付け費用が5,000~10,000円程度かかるが、ビルトインと比べると大幅に安く導入できる。
分岐水栓は自宅の水栓の型番に合うものを選ぶ必要がある。型番は水栓本体のシールや説明書で確認できるので、購入前にメモしておこう。
タンク式の食洗機
水道に接続せず、タンクに水を入れて使うタイプの食洗機もある。工事が一切不要で、コンセントさえあればどこでも設置できるのがメリットだ。ただし、容量が小さく、給水の手間がかかるため、家族が多い世帯には向かない。一人暮らしや二人暮らし向けの選択肢だ。
食洗機の後付けで失敗しないためのポイント
事前の現場調査を受ける
食洗機の後付けは、必ず業者に現場調査をしてもらってから判断しよう。キャビネットのサイズ、配管の位置、電源の状況を確認しないまま機種を決めてしまうと、「買ったのに設置できなかった」という事態になりかねない。
容量は余裕を持って選ぶ
食洗機の容量は「家族の人数+1人分」を目安に選ぶとよい。ギリギリの容量だと、フライパンや鍋が入らなかったり、食器を詰め込みすぎて洗い残しが出たりする。
ランニングコストも考慮する
食洗機は電気代と専用洗剤のコストが継続的にかかる。ただし、手洗いと比べると水道代は大幅に削減できるため、トータルで見ると食洗機を使ったほうが節約になるケースが多い。
洗剤は粉末・ジェル・タブレットの3タイプがあり、庫内に入れるだけのタブレットは計量の手間がない。まとめ買いすると1回あたりの単価を下げやすい。
食洗機の後付けに関するよくある質問(Q&A)
Q. どのキッチンメーカーでもビルトイン食洗機は後付けできる?
主要なキッチンメーカー(LIXIL・TOTO・パナソニック・クリナップ・タカラスタンダードなど)のシステムキッチンであれば、ほとんどの場合で後付けが可能だ。ただし、キャビネットの構造によっては設置できないケースもあるので、事前の現場調査で確認しよう。
Q. 食洗機の後付けにかかる工事日数は?
ビルトイン食洗機の後付け工事は、通常半日~1日で完了する。配管の大幅な変更が必要な場合は、2日程度かかることもある。
Q. 食洗機用の補助金はある?
省エネ性能の高い食洗機を導入する場合、国や自治体の補助金制度が利用できるケースがある。詳しくは施工業者や自治体の窓口に確認してみよう。
Q. ビルトイン食洗機の寿命はどのくらい?
ビルトイン食洗機の寿命は一般的に10年前後とされている。使用頻度やメンテナンスの状態にもよるが、10年を超えると部品の劣化や故障が増えてくるため、交換を検討するタイミングだ。日頃から残菜フィルターの清掃や庫内の手入れを行うことで、寿命を延ばすことができる。
Q. 食洗機の設置で気をつけるべき音や振動は?
食洗機は運転中に水を噴射する音やモーター音が発生する。音の大きさは製品によって異なるが、最新モデルでは静音設計が進んでおり、リビングにいれば気にならない程度のものが多い。ただし、夜間の運転が気になる場合は、静音モードを搭載したモデルを選ぶとよいだろう。
食洗機を導入するメリットとデメリット
メリット
- 手洗いと比べて水道代を約1/6~1/9に削減できるとされている(メーカー公表値)
- 高温のお湯で洗浄するため、手洗いより衛生的
- 食器洗いの時間を別のことに使える(1回あたり約20~30分の時短)
- 手荒れの悩みが解消される
- 家事の負担が減り、家族の時間が増える
デメリット
- 初期費用がかかる(ビルトイン型の場合15万~30万円)
- 食洗機に入れられない食器がある(漆器・木製品・一部のプラスチックなど)
- 専用洗剤のランニングコストがかかる
- 大きな鍋やフライパンは機種によって入らないことがある
デメリットを踏まえても、食洗機を導入した方の多くが「もっと早く付ければよかった」と感じている。共働き世帯や子育て世帯など、家事の時間を少しでも減らしたい方には特におすすめだ。

Q. 食洗機を使うとどのくらい水道代が節約できる?
メーカーの試験データによると、手洗いの場合は1回の食器洗いに約75リットルの水を使うのに対し、食洗機では約9~11リットル程度で済む。水道代に換算すると、年間で約8,000~10,000円の節約になるとされている。電気代を含めても手洗いよりトータルコストが安くなるケースが多い。
Q. 食洗機の手入れはどのくらいの頻度で必要?
残菜フィルターの清掃は毎回の使用後に行うのが理想だ。庫内の清掃は月1回程度、専用クリーナーを使って洗浄すると清潔に保てる。水あかが気になる場合はクエン酸を入れて空運転するのも効果的だ。定期的にメンテナンスすることで、食洗機の寿命を延ばすことができる。
まとめ
キッチンへの食洗機の後付けは、ビルトイン型で約15万~30万円、卓上型で3万~8万円程度が費用の目安だ。設置にはキャビネットのスペース、給排水管の位置、電源の確保が条件になるため、事前の現場調査が欠かせない。
パナソニックとリンナイが主要メーカーで、スライドオープン式とフロントオープン式の違いを理解して、自分の生活スタイルに合ったモデルを選ぼう。食洗機は毎日の家事負担を大幅に軽減してくれる設備なので、導入を検討する価値は大いにある。
キッチンリフォームの費用全般については「キッチンリフォームの費用相場|工事内容別の価格と安く抑えるコツ」を、おすすめメーカーの比較は「キッチンリフォームにおすすめのメーカーを比較|特徴と選び方を徹底解説」も参考にしてほしい。
参考:くらしのマーケット|ビルトイン食洗機は後付けできる?|交換できるくん|ビルトイン食洗機交換・後付け|生活堂|ビルトイン食洗機メーカー比較


