マンションのリフォームを考えているけれど、「管理規約ってどこまで守ればいいの?」「どんな工事ならOKなの?」と不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
戸建てと違い、マンションには管理規約や使用細則というルールが存在します。これを無視して工事を進めてしまうと、管理組合とのトラブルや近隣住民との関係悪化につながることも。
この記事では、マンションリフォームで事前に確認すべき管理規約のポイントや、工事の制限事項、スムーズに進めるための手順をわかりやすく解説します。初めてのリフォームでも安心して進められるように、ぜひ最後まで読んでみてください。

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マンションリフォームで最初に確認すべき「管理規約」とは
マンションの管理規約とは、区分所有者全員が守るべきルールブックのようなもので、法的な拘束力を持っています。区分所有法に基づいて定められており、購入して区分所有者になった以上は誰もが遵守しなければなりません。
管理規約には、共用部分の使い方やリフォームに関するルールが記載されています。さらに、管理規約とは別に「使用細則」という細かいルールが設けられていることも多く、こちらにはフローリングの遮音等級や工事可能な時間帯など、より実践的な内容が書かれています。
管理規約は購入時に配布されますが、改正されている場合もあります。リフォーム前には必ず管理組合に最新版を確認しましょう。2026年4月には区分所有法の改正もあり、規約が見直されているマンションもあります。
専有部分と共用部分の違いを正しく理解しよう
マンションリフォームで最も大切なのが、専有部分と共用部分の区別です。自分の部屋だからといって、すべてを自由にリフォームできるわけではありません。
専有部分(リフォームできる範囲)
専有部分とは、各住戸の内部空間のことです。具体的には以下が該当します。
- 室内の壁・天井・床の表面仕上げ材
- キッチン・浴室・トイレなどの住宅設備
- 室内の間仕切り壁(構造壁でないもの)
- 室内の電気配線・照明器具
共用部分(リフォームできない範囲)
一方、共用部分は個人の判断でリフォームすることが禁止されています。特に間違えやすいのが以下の部分です。
- 窓(サッシ・ガラス):建物の外観統一性や防火・防水性能に関わるため共用部分
- 玄関ドア:外側は共用部分(内側の塗装のみ可能な場合あり)
- バルコニー・ベランダ:専用使用権はあるが共用部分
- 構造壁・柱・梁:建物の構造に関わるため手を加えられない
- 配管の共用部分:竪管(たてかん)など共用配管

管理規約でよくあるリフォーム制限
マンションの管理規約では、さまざまなリフォームに関する制限が設けられています。ここでは特に注意が必要なポイントを解説します。
フローリングの遮音等級制限
多くのマンションでは、フローリングへの張替えに対して遮音等級の基準を設けています。一般的には「LL-45以上」が求められることが多く、数字が小さいほど遮音性能が高いことを意味します(LL-40はLL-45より高性能)。
カーペットからフローリングへの変更は特に厳しくチェックされるケースが多く、中には管理規約でフローリングへの変更自体を禁止しているマンションもあります。
工事可能な時間帯と曜日
騒音を伴う工事には時間制限があるのが一般的です。多くのマンションでは平日の9時〜17時に限定されており、土日祝日の工事を禁止しているところもあります。
水回りの位置変更
キッチンや浴室の位置を大きく移動させるリフォームは、排水勾配の確保や配管経路の問題から制限されることがあります。特に階下への漏水リスクが高まる工事は、管理組合から承認が得られないケースもあります。
電気容量の制限
マンション全体の電気容量には上限があるため、IHクッキングヒーターの導入やエアコンの増設など、電気容量が大幅に増える工事には制限がかかる場合があります。事前に管理組合に確認が必要です。
管理規約違反のリフォームを行った場合、管理組合から原状回復を命じられることがあります。工事後に発覚するとさらに費用がかかるため、着工前の確認が重要です。
マンションリフォームの工事申請手順
マンションでリフォームを行う場合、多くの管理組合で事前の工事申請が義務付けられています。一般的な手順は以下の通りです。
ステップ1:管理規約と使用細則の確認
まずは最新の管理規約と使用細則を入手し、リフォームに関するルールを把握します。不明点は管理会社や管理組合に問い合わせましょう。
ステップ2:リフォーム業者との打ち合わせ
管理規約の制限を踏まえた上で、リフォーム業者と具体的なプランを練ります。マンションリフォームの実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。
ステップ3:工事承認申請書の提出
管理組合に「工事承認申請書」を提出します。申請には以下の書類が必要になることが一般的です。
- 工事の平面図・仕様書
- 工程表(工事スケジュール)
- 使用部材のカタログ(遮音等級の証明書など)
- 施工業者の情報
ステップ4:近隣住戸への挨拶
工事の承認が下りたら、上下左右の住戸を中心に近隣への挨拶を行います。工事期間や騒音が発生する時間帯を事前に伝えておくと、トラブル防止につながります。
挨拶の具体的な方法については、リフォーム工事の近所への挨拶方法で詳しく解説しています。
ステップ5:着工・完了報告
工事完了後は管理組合に完了報告を行い、必要に応じて確認を受けます。
マンションリフォームでよくある失敗と対策
マンションリフォームでは、戸建てとは異なるトラブルが起きやすいです。よくある失敗パターンと対策を紹介します。
管理規約の確認不足
「管理規約を確認せずに工事を始めてしまい、途中で中止になった」というケースは少なくありません。特にフローリングの遮音等級や工事時間の制限は見落としがちです。着工前に必ず管理組合への確認と申請を済ませましょう。
近隣トラブル
工事中の騒音や振動が原因で近隣住民とトラブルになるケースがあります。事前の挨拶はもちろん、工事中も配慮を怠らないことが大切です。リフォームの失敗事例と対策については、リフォームの失敗事例と対策も参考にしてください。
搬入経路の確認不足
大型の設備や資材を搬入する際、エレベーターの大きさや共用廊下の幅が足りないケースがあります。特にユニットバスやシステムキッチンの搬入は事前の経路確認が必須です。

2026年の区分所有法改正でマンションリフォームはどう変わる?
2026年4月に区分所有法が改正され、マンション管理に関するルールがいくつか変更されました。リフォームに直接影響する内容もあるので確認しておきましょう。
主な改正ポイント
- 建替え決議要件の緩和:従来「5分の4以上」だった要件が、一定の条件下で「4分の3」に緩和
- 総会招集手続きの厳格化:通知の最短期間が「1週間」に変更され、これを下回ると総会が無効になる可能性あり
- 新たな再生手法の追加:更新・売却・除却といった新しい決議方法が設けられた
これらの改正に伴い、管理規約の見直しが行われているマンションも増えています。リフォームを検討する際は、改正後の最新規約を確認するようにしましょう。
マンションリフォームの費用を抑えるコツ
マンションリフォームでも、費用を抑える方法はいくつかあります。
複数の業者から見積もりを取る
マンションリフォームに対応している業者を少なくとも3社から見積もりを取ることで、適正価格が見えてきます。見積もりの比較方法については、リフォーム見積もりの比較方法で詳しく解説しています。
補助金・減税制度を活用する
バリアフリー改修や省エネ改修など、条件に合えば国や自治体の補助金が利用できる場合があります。詳しくはリフォーム補助金・助成金一覧をご確認ください。また、一定の条件を満たすリフォームでは所得税の控除を受けることも可能です(リフォーム減税・控除の条件)。
工事の優先順位をつける
すべてを一度にリフォームするのではなく、優先順位をつけて段階的に進めることで、一度にかかる費用負担を軽減できます。リフォームの費用感を把握するには、リフォーム費用の相場一覧を参考にしてください。
よくある質問(Q&A)
Q. 管理規約に違反するリフォームをした場合はどうなる?
管理組合から原状回復を命じられる可能性があります。違反工事の撤去費用と再工事費用が自己負担になるため、二重に費用がかかってしまいます。着工前の確認と申請を行いましょう。
Q. 管理組合の承認にはどのくらい時間がかかる?
マンションによって異なりますが、一般的には申請から承認まで2週間〜1か月程度かかります。理事会での承認が必要な場合は、理事会の開催日程にも左右されるため、早めの申請がおすすめです。
Q. 賃貸中のマンションでもリフォームはできる?
区分所有者であれば、管理規約の範囲内でリフォームは可能です。ただし入居者がいる場合は、入居者の同意と一時退去の調整が必要になることもあります。
Q. マンションの配管リフォームはどこまでできる?
専有部分の枝管(横引き管)は交換可能ですが、共用部分の竪管は個人ではリフォームできません。竪管の更新は管理組合の大規模修繕計画に含まれていることが多いです。

まとめ
マンションリフォームを成功させるためには、管理規約の理解と事前の手続きが欠かせません。
- 専有部分と共用部分の区別を正しく理解する
- フローリングの遮音等級や工事時間帯の制限を確認する
- 工事承認申請書を管理組合に提出してから着工する
- 近隣住戸への挨拶を忘れずに行う
- マンションリフォームの実績が豊富な業者を選ぶ
これらのポイントを押さえておけば、スムーズにリフォームを進められます。業者選びに迷ったら、リフォーム業者の選び方も参考にしてみてください。

