「リフォーム工事で欠陥があったらどうしよう」「業者が倒産したら保証はどうなるの?」リフォームを検討している方なら、一度はこうした不安を感じたことがあるのではないでしょうか。
そんな不安を解消してくれるのが「リフォーム瑕疵保険(かしほけん)」です。リフォーム瑕疵保険は、工事に欠陥が見つかった場合に補修費用を保険でカバーしてくれる制度で、消費者にとって心強い味方になります。
この記事では、リフォーム瑕疵保険の仕組み、加入のメリット・デメリット、費用の目安、加入方法までわかりやすく解説していきます。

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リフォーム瑕疵保険とは
リフォーム瑕疵保険とは、住宅のリフォーム工事に瑕疵(欠陥)が見つかった場合に、補修費用を保険金でカバーする制度です。国土交通大臣が指定した住宅瑕疵担保責任保険法人が提供しています。
加入するのは消費者ではなく、リフォームを行う業者(事業者)です。工事完了後に保険法人の検査員(建築士)が現場を検査し、基準を満たしていることを確認したうえで保険の引き受けが確定します。
保険の対象となる工事
リフォーム瑕疵保険は、住宅のリフォーム工事全般が対象です。具体的には以下のような工事が含まれます。
- 構造部分のリフォーム(屋根・外壁・基礎など)
- 防水工事
- 内装工事(壁紙・フローリングなど)
- 設備交換(キッチン・お風呂・トイレなど)
- 増改築工事
保険期間
- 構造耐力上主要な部分・雨水の侵入を防止する部分:5年間
- その他の部分:1年間
リフォーム瑕疵保険に加入する4つのメリット
メリット1:第三者の専門家による検査が入る
リフォーム瑕疵保険に加入すると、保険法人から派遣された第三者の建築士が工事をチェックしてくれます。リフォーム業者とは独立した立場の専門家が検査するため、施工品質の担保につながります。
メリット2:業者が倒産しても保障される
自社保証は業者が存続していることが前提ですが、リフォーム瑕疵保険は業者が倒産しても保険金が支払われます。この場合、消費者が保険法人に直接請求できる仕組みになっています。
メリット3:優良業者の見分けに使える
リフォーム瑕疵保険に加入している業者は、保険法人に事業者登録をしています。登録にあたっては一定の審査があるため、瑕疵保険に加入していること自体が、その業者が一定の基準を満たしている証になります。
メリット4:紛争処理機関を利用できる
リフォーム瑕疵保険に加入している工事であれば、万が一業者とトラブルになった場合に、住宅紛争処理支援センターの紛争処理機関を利用できます。弁護士などの専門家が間に入って解決を図ってくれます。

リフォーム瑕疵保険のデメリット・注意点
デメリット1:保険料がかかる
リフォーム瑕疵保険には保険料と検査料が必要です。費用の目安は、請負金額400万円のリフォーム工事で3万〜7万円程度です。保険料は工事の規模や内容によって変動します。
保険料の負担者はリフォーム業者が支払うのが一般的ですが、見積もりに保険料を含めて請求されるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
デメリット2:工期が延びることがある
保険法人の検査が工事工程に組み込まれるため、検査のスケジュール調整が必要になることがあります。検査のタイミングによっては、通常より工期が数日延びるケースがあります。
デメリット3:すべての業者が加入できるわけではない
リフォーム瑕疵保険に加入するには、保険法人に事業者登録する必要があります。登録していない業者では保険を利用できないため、瑕疵保険を希望する場合は登録事業者かどうかを確認しましょう。
リフォーム瑕疵保険の登録事業者は、住宅瑕疵担保責任保険協会の公式サイトで検索できます。依頼予定の業者が登録されているか事前にチェックしておくのがおすすめです。
リフォーム瑕疵保険の加入の流れ
リフォーム瑕疵保険の加入は、以下の流れで進みます。
- リフォーム業者が保険法人に事業者登録をしておく(事前準備)
- リフォーム契約時に、消費者が業者に瑕疵保険への加入を依頼する
- 業者が保険法人に保険申込みを行う
- 工事中または工事完了後に、保険法人の検査員が現場を検査
- 検査合格後に保険証券が発行される
消費者側でやることは「業者に瑕疵保険への加入を依頼する」ことだけです。手続きは業者が行うので、依頼者にとっての手間はほとんどありません。
リフォーム瑕疵保険の費用はいくら?
保険料(保険料+検査料)は工事の請負金額や保険期間によって異なりますが、おおよその目安は以下のとおりです。
- 請負金額100万円以下:2万〜4万円程度
- 請負金額200万〜400万円:3万〜5万円程度
- 請負金額500万〜1000万円:5万〜8万円程度
リフォーム全体の費用から見れば数パーセント程度の負担で、万が一のリスクをカバーできると考えれば、費用対効果は高いといえます。

リフォーム瑕疵保険の保険法人一覧
リフォーム瑕疵保険を提供している住宅瑕疵担保責任保険法人は、国土交通大臣に指定された以下の法人です。
- 住宅保証機構株式会社(まもりすまい保険)
- 株式会社住宅あんしん保証(あんしん住宅瑕疵保険)
- 株式会社日本住宅保証検査機構(JIO)(JIO リフォームかし保険)
- ハウスプラス住宅保証株式会社(ハウスプラスリフォーム保険)
- ハウスジーメン株式会社(ハウスジーメンリフォーム保険)
どの保険法人でも保険の基本的な仕組みは同じですが、保険料や検査のスケジュールに多少の違いがあります。リフォーム業者がどの保険法人に登録しているかは、各保険法人のホームページで検索できます。
リフォーム瑕疵保険と自社保証の比較
リフォーム瑕疵保険と業者の自社保証は、どちらもリフォーム後の不具合に備えるものですが、いくつかの重要な違いがあります。
- 第三者検査の有無:瑕疵保険は保険法人の検査員による第三者検査が入る。自社保証は業者の自己チェックのみ
- 業者倒産時の保障:瑕疵保険は業者が倒産しても保険金が支払われる。自社保証は業者がなくなれば無効になる
- 費用負担:瑕疵保険は保険料が必要。自社保証は追加費用なし(ただし見積もりに含まれていることもある)
- 保証範囲:瑕疵保険は構造・防水が5年、その他1年。自社保証は業者によって異なる
- 紛争処理の利用:瑕疵保険加入工事は住宅紛争処理機関を利用可能。自社保証のみでは利用不可
どちらか一方だけでなく、自社保証とリフォーム瑕疵保険の両方を組み合わせるのが理想的です。特に請負金額が大きい工事や、構造に関わるリフォームの場合は瑕疵保険への加入を検討することをおすすめします。
リフォーム瑕疵保険を活用するためのチェックリスト
- 依頼予定の業者がリフォーム瑕疵保険の登録事業者か確認したか
- 保険料の負担が見積もりに含まれているか確認したか
- 保険期間(構造5年・その他1年)を理解しているか
- 検査のタイミングによる工期への影響を業者に確認したか
- 万が一の場合の保険金請求の流れを理解しているか
よくある質問(Q&A)
Q. リフォーム瑕疵保険は加入義務がある?
リフォーム瑕疵保険の加入は任意です。新築住宅には瑕疵担保責任保険の加入が義務付けられていますが、リフォームには義務がありません。ただし、消費者保護の観点から加入をおすすめします。
Q. DIYで行ったリフォームも対象になる?
リフォーム瑕疵保険はリフォーム事業者(業者)が加入する保険のため、DIYで行った工事は対象外です。
Q. マンションのリフォームでも利用できる?
マンションの専有部分のリフォーム工事も、リフォーム瑕疵保険の対象になります。管理規約の範囲内で行う工事であれば問題なく利用できます。
Q. 工事中に瑕疵保険に加入することはできる?
原則として、瑕疵保険の申込みは工事着手前に行う必要があります。工事開始後に「やっぱり加入したい」と思っても手遅れになるケースがあるため、リフォームの契約段階で瑕疵保険への加入を業者に伝えておくのがベストです。検査のタイミングを工事スケジュールに組み込む必要があるため、早めの相談をおすすめします。
Q. 瑕疵保険の保険金はいくらまで出る?
保険金の支払限度額は、リフォーム工事の請負金額によって異なりますが、一般的な住宅リフォームでは500万円から1,000万円程度に設定されていることが多いです。保険金には補修費用だけでなく、調査費用や仮住居の費用なども含まれます。具体的な金額は保険法人や契約プランによって異なるため、加入前に確認しておきましょう。
まとめ
リフォーム瑕疵保険は、工事の欠陥に対する保険金の支払い、第三者検査、業者倒産時の保障など、消費者にとって多くのメリットがある制度です。
- リフォーム瑕疵保険は業者が加入する保険で、消費者は業者に加入を依頼する
- 第三者の建築士による検査が入るため施工品質が担保される
- 業者が倒産しても保険金が支払われるのが最大の安心ポイント
- 費用は数万円程度で、大きな工事ほど入る価値がある
リフォーム業者の保証やアフターサービスについて詳しく知りたい方は、リフォームの保証とアフターサービスを確認するポイントの記事もあわせてお読みください。信頼できる業者の選び方はリフォーム業者の選び方も参考になります。
外部参考リンク:住宅瑕疵担保責任保険協会 / 国土交通省 リフォーム瑕疵保険について

