「リフォームしたら固定資産税が上がるって本当?」「どんな工事をすると税金に影響するの?」そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
結論からいうと、リフォームの内容によって固定資産税が上がるケースと上がらないケースがあります。さらに、耐震やバリアフリーなどの特定のリフォームでは減税の対象になることもあります。
この記事では、どんなリフォームで固定資産税が変わるのか、具体的なケースごとにわかりやすく解説します。リフォーム前に知っておきたい税金の知識をしっかり身につけておきましょう。

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そもそも固定資産税とは?
固定資産税とは、土地や建物などの不動産を所有している人に対して毎年課される地方税です。税額は「固定資産税評価額 × 税率(標準税率1.4%)」で計算されます。
建物の固定資産税評価額は、新築時をピークに経年とともに下がっていくのが一般的です。しかし、リフォームによって建物の資産価値が上がると、固定資産税評価額が見直されることがあるのです。
固定資産税が上がるリフォームのケース
ケース1:建築確認申請が必要な大規模リフォーム
建築確認申請が必要なリフォームは、固定資産税が上がる可能性が高いです。具体的には以下のような工事が該当します。
- 増築工事:建物の延床面積を増やす工事(10平米以上の増築は建築確認申請が必要)
- 大規模修繕:主要構造部(柱・梁・壁・床・屋根・階段)のうち1種類以上を過半にわたって改修する工事
- 用途変更:住宅の一部を店舗や事務所に変更するなど
これらの工事では建築確認申請を通じて建物の再評価が行われ、固定資産税評価額が上がる場合があります。
ケース2:スケルトンリフォーム(フルリフォーム)
建物の内部をすべて解体して骨組みだけにし、一から作り直すスケルトンリフォームは、実質的に新築同等の状態になるため、固定資産税評価額が大幅に上がることがあります。
ケース3:延床面積が増える工事
2階を増築する、ベランダを部屋にするなど、延床面積が増える工事は固定資産税に直結します。増えた面積分の評価額が加算されるため、税額が上がるのは避けられません。
2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建て以下の住宅でも構造に影響する工事について審査が厳格化されています。これまで建築確認申請が不要だった工事でも、申請が必要になるケースが増えているため注意が必要です。
固定資産税が上がらないリフォームのケース
一方で、以下のようなリフォームは固定資産税への影響がないことが一般的です。
ケース1:設備交換・内装リフォーム
キッチンやお風呂、トイレなどの設備交換、壁紙の張替え、フローリングの張替えといった内装リフォームは、建物の構造に影響しないため固定資産税は変わりません。
ケース2:原状回復を目的としたリフォーム
経年劣化した部分を元の状態に戻す修繕工事は、建物の資産価値を「維持」するものであり「向上」させるものではないため、固定資産税に影響しません。外壁の塗り直しや屋根の補修がこれに該当します。
ケース3:面積が変わらない間取り変更
室内の壁を撤去して部屋をつなげるなど、延床面積が変わらない間取り変更は、主要構造部の大規模修繕に該当しない限り、固定資産税には影響しないのが一般的です。
ケース4:マンションの専有部分のリフォーム
マンションの専有部分(室内)のリフォームは、建物全体の構造に影響を与えないため、固定資産税が上がることは基本的にありません。

リフォームで固定資産税が下がるケース(減税制度)
実はリフォームの内容によっては、固定資産税が減額される制度もあります。以下の3つのリフォームが対象です。
耐震リフォームによる減額
耐震改修工事を行った住宅は、工事完了の翌年度分の固定資産税が2分の1に減額されます(1年間)。適用を受けるには、工事完了後3か月以内に市区町村に申告する必要があります。
耐震改修による固定資産税の減額を受けるには、旧耐震基準(昭和56年5月31日以前の基準)で建てられた住宅であることが条件です。工事費用が50万円を超えることも要件に含まれます。
バリアフリーリフォームによる減額
高齢者や障がいのある方が居住する住宅でバリアフリー改修工事を行った場合、翌年度分の固定資産税が3分の1に減額されます(1年間、100平米分まで)。手すりの設置、段差解消、廊下の幅の拡張などが対象です。
省エネリフォームによる減額
窓の断熱改修工事を行った住宅は、翌年度分の固定資産税が3分の1に減額されます(1年間、120平米分まで)。窓の断熱改修に加えて、床・壁・天井の断熱改修も行った場合に適用されます。
リフォームで固定資産税を気にしすぎないことも大切
「固定資産税が上がるから」とリフォームを躊躇する方もいますが、増築でもしない限り大幅に税額が上がることは稀です。設備交換や内装リフォームなど、日常生活の快適さに直結する工事であれば、固定資産税を理由にためらう必要はないでしょう。
むしろ、耐震やバリアフリー、省エネリフォームでは減税のメリットがあるため、税金面でもプラスになる可能性があります。

固定資産税に関する手続きの流れ
増築した場合の申告手続き
増築によって延床面積が変わった場合は、工事完了後に市区町村の税務課へ届出が必要です。届出を怠ると、後から追徴されるケースもあるため注意が必要です。具体的には、増築工事の完了後30日以内に「家屋の新築・増築届」を提出するのが一般的な流れとなっています。届出後に固定資産税の評価員が現地調査を行い、新しい評価額が決定されます。
減税制度を利用する場合の申告手続き
耐震・バリアフリー・省エネリフォームの減税を受けるには、工事完了後3か月以内に市区町村の窓口で申告手続きを行う必要があります。申告に必要な書類は以下のとおりです。
- 減額申告書(市区町村の窓口やホームページで入手可能)
- 工事証明書(建築士やリフォーム業者が発行)
- 工事の領収書(費用を証明するため)
- 改修前後の写真(工事内容を確認するため)
申告を忘れると減税を受けられないため、工事完了時に業者に書類の準備を依頼しておくのがおすすめです。
税理士や専門家への相談も検討する
大規模なリフォームで固定資産税への影響が気になる場合は、税理士や市区町村の税務課に相談しておくと安心です。特に増築と減税制度を同時に利用する場合は、控除額と増税額のバランスを事前にシミュレーションしておくとよいでしょう。リフォーム業者の中には、税金面のアドバイスに対応してくれるところもあるため、見積もり依頼の際に相談してみてください。
よくある質問(Q&A)
Q. リフォームしたことを自治体に申告する義務はある?
増築などで延床面積が変わる場合は申告が必要です。一方、内装リフォームや設備交換だけの場合は申告義務はありません。ただし、減税制度を利用する場合は工事完了後に申告手続きが必要です。
Q. リフォームによる固定資産税の増額はどのくらい?
増築で10平米増えた場合、増えた部分の評価額に応じた税額が加算されます。金額は地域や建物の構造によって異なりますが、年間数千円〜数万円程度の増額が一般的です。
Q. 中古住宅を購入してすぐにリフォームした場合は?
購入後のリフォームでも、増築や大規模修繕に該当する工事であれば固定資産税が上がる可能性があります。設備交換や内装のリフォームだけであれば影響はありません。
Q. 固定資産税の減税制度は併用できる?
耐震・バリアフリー・省エネの各減税制度は、同一年度に複数を併用することはできないのが一般的です。どの制度が適用されるかは、お住まいの市区町村の税務課に確認してください。
Q. 増築せずにリフォームするなら固定資産税は気にしなくていい?
基本的にはそのとおりです。延床面積が変わらず、主要構造部の大規模修繕にも該当しないリフォーム(設備交換・内装の模様替えなど)であれば、固定資産税は変わりません。ただし、建物の用途を変更する場合(住宅の一部を店舗にするなど)は固定資産税が変わる可能性があるため、事前に税務課に相談しておくと安心です。
Q. リフォーム前に固定資産税評価額を調べる方法は?
毎年春に届く「固定資産税納税通知書」に現在の評価額が記載されています。通知書が手元にない場合は、市区町村の税務課で「固定資産税評価証明書」を取得できます。リフォーム前に現在の評価額を把握しておくと、工事後にどの程度変動する可能性があるか業者や税理士に相談しやすくなります。
まとめ
リフォームと固定資産税の関係をまとめると、以下のようになります。
- 増築・スケルトンリフォーム・大規模修繕は固定資産税が上がる可能性がある
- 設備交換・内装リフォーム・原状回復工事は固定資産税に影響しない
- 耐震・バリアフリー・省エネリフォームは固定資産税の減額対象になる
- 減税制度の利用には工事完了後の申告が必要
リフォームの計画を立てる際は、リフォーム減税・控除の条件の記事もあわせて読んでおくと、税金面でのメリットを最大限に活かせます。費用全般について知りたい方はリフォーム費用の相場一覧も参考にしてみてください。
外部参考リンク:ホームプロ リフォームと固定資産税 / Panasonic リフォームと固定資産税の関係

