「床がふわふわする」「柱を叩くと空洞音がする」。こんな症状があったら、シロアリ被害の可能性があります。シロアリは木造住宅の大敵で、放置すると建物の構造体まで食い荒らされてしまう厄介な害虫です。
この記事では、シロアリ駆除にかかる費用の相場から、効果的な予防方法、業者選びのポイントまで詳しくまとめました。大切な住まいを守るために、ぜひ参考にしてください。

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シロアリ駆除の費用相場
シロアリ駆除の費用は、工法や建物の広さ、被害の程度によって異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。
坪数別の費用目安
シロアリ駆除の費用は1平米あたり1,500円〜3,500円程度が相場です。坪単価に換算すると1坪あたり約5,000円〜11,500円程度になります。
- 20坪(約66平米)の場合:約10万円〜23万円
- 30坪(約99平米)の場合:約15万円〜35万円
- 40坪(約132平米)の場合:約20万円〜46万円
- 50坪(約165平米)の場合:約25万円〜58万円
上記はあくまで目安であり、被害の範囲が広い場合や床下の構造が複雑な場合は追加費用が発生することもあります。
工法別の費用相場
シロアリ駆除には主に2つの工法があり、それぞれ特徴と費用が異なります。
バリア工法
床下の土壌や木材に薬剤を直接散布・注入する方法です。即効性が高く、費用も比較的抑えられるのがメリットです。費用相場は1平米あたり1,800円〜2,500円程度(1坪あたり6,000円〜8,000円程度)です。
施工時間も半日〜1日程度と短く、多くの業者が対応しているスタンダードな工法です。ただし、薬剤のにおいが気になる方や、ペットがいるご家庭では注意が必要です。
ベイト工法
薬剤入りの餌(ベイト剤)を建物の周囲に設置し、シロアリに巣まで持ち帰らせて群全体を死滅させる方法です。薬剤を直接散布しないため、お子さんやペットがいるご家庭でも安心して使えるのがメリットです。
ただし、効果が出るまでに数か月かかることや、定期的なモニタリングが必要なため、トータルコストはバリア工法より高くなる傾向があります。費用相場は1平米あたり3,000円〜5,000円程度です。
なお、同じ考え方の家庭用ベイト剤も市販されています。本格的な施工は業者に任せるとして、庭まわりの備えとして併用している方もいます。使用前に必ず製品の注意書きを確認してください。

シロアリの種類と被害の特徴
日本で住宅に被害をもたらすシロアリは主に3種類います。それぞれの特徴を知っておくと、対策を立てやすくなります。
ヤマトシロアリ
日本全国に分布する最も一般的な種類です。湿った木材を好み、主に床下や浴室周りなどの湿気が多い場所に被害を及ぼします。4月〜5月頃に羽アリが発生することが多いです。
イエシロアリ
関東以南の太平洋側を中心に分布し、ヤマトシロアリよりも被害が大きくなりやすい種類です。巣のコロニーが大きく(数十万匹〜数百万匹)、乾いた木材も食害するため、建物全体に被害が及ぶ可能性があります。6月〜7月頃に羽アリが発生します。
アメリカカンザイシロアリ
外来種で、乾燥した木材に直接巣を作るのが特徴です。床下だけでなく屋根裏や家具なども食害するため、発見が難しく駆除も困難です。被害が確認される地域は年々広がっています。
シロアリ被害を防ぐための予防方法
シロアリ被害は予防が最も重要です。駆除よりも予防にコストをかけた方が、長い目で見るとお得になります。
定期的な防蟻処理を行う
新築時に施工される防蟻処理(薬剤による予防処理)の効果は一般的に約5年です。効果が切れたら再施工が必要になるため、5年ごとの防蟻処理をおすすめします。予防処理の費用は駆除よりも安く、1平米あたり1,000円〜2,000円程度が相場です。
床下の湿気対策をする
シロアリ(特にヤマトシロアリ)は湿気を好むため、床下の換気を良くすることが効果的な予防策になります。
- 床下換気口をふさがない(物を置かない)
- 床下換気扇の設置を検討する
- 防湿シートを敷いて地面からの湿気を遮断する
- 雨どいの詰まりを解消して基礎周りに水がたまらないようにする
このうち防湿シートは、床下に入れる業者施工が基本ですが、資材そのものは一般にも流通しています。見積もりの際に「どの厚みのものを使うのか」を確認する材料にもなります。
木材を地面に直接置かない
庭に木材や段ボール、古い家具などを地面に直接置いていると、シロアリを呼び寄せる原因になります。不要な木材は早めに処分し、木製の柵やウッドデッキは定期的に点検しましょう。
建物周りの排水を整える
建物の基礎周りに水がたまりやすい環境はシロアリにとって快適な環境です。排水溝の清掃や、雨水が基礎に直接当たらないような対策を施しましょう。

シロアリ駆除業者の選び方
シロアリ駆除は専門性の高い作業です。信頼できる業者を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。
チェックすべきポイント
- しろあり防除施工士の資格を持っているか:公益社団法人日本しろあり対策協会が認定する資格で、信頼性の指標になる
- 施工後の保証があるか:多くの業者は5年保証を設けているが、保証内容や範囲は業者によって異なる
- 事前調査が丁寧か:床下に潜って実際の被害状況を確認してくれる業者が望ましい
- 見積もりの内訳が明確か:薬剤費・施工費・諸経費などが詳細に記載されているか確認
- アフターフォローの内容:年1回の定期点検を行ってくれる業者もある
注意が必要な業者の特徴
- 飛び込み営業で「無料点検」をうたい、その場で契約を迫る
- 「今すぐ駆除しないと家が倒壊する」と過度に不安を煽る
- 相場よりも大幅に安い、または高い見積もりを出す
- 床下に潜らず写真も見せずに被害を報告する
シロアリ被害が出た場合の修繕費用
シロアリ被害で建物の構造体が損傷した場合は、駆除費用に加えて修繕費用が必要になります。
床の修繕は10万円〜30万円程度、柱や土台の補強工事は20万円〜100万円以上かかることもあります。被害が深刻な場合は建て替えが必要になるケースもあるため、早期発見・早期対応がいかに重要かがわかります。
シロアリ被害の早期発見チェックリスト
シロアリ被害は早期発見が非常に重要です。以下のチェックリストで自宅の状態を定期的に確認しましょう。
- 床を歩いたときにフカフカする、沈む感覚がある
- 柱や壁を叩くと空洞音がする
- 基礎部分や外壁に蟻道(ぎどう)と呼ばれる土のトンネルが見られる
- 4月〜7月に羽アリが大量に発生する
- 床下や基礎周辺に木くずや小さなフンが落ちている
- ドアや窓の建付けが悪くなってきた
- 浴室やキッチンなど湿気の多い場所の木部にカビが生えている
これらの症状がひとつでも当てはまる場合は、早めに専門業者に点検を依頼することをおすすめします。多くの業者は床下点検を無料で行ってくれます。被害が初期段階であれば駆除費用も少なく済みます。
羽アリが室内に入ってきたときの一時的な対応として、不快害虫用のスプレーを1本置いておくご家庭もあります。ただし目の前の虫への対処にすぎないので、点検の依頼は別途行ってください。
よくある質問(Q&A)
Q. シロアリ駆除は自分でもできる?
市販のシロアリ駆除剤を使って応急的な処置は可能ですが、根本的な駆除は難しいです。シロアリは巣全体を駆除しないと再発するため、専門業者に依頼するのが確実です。
Q. 鉄骨住宅やコンクリート住宅でもシロアリ被害はある?
あります。構造体は鉄骨やコンクリートでも、内装の木材や断熱材がシロアリの食害を受けることがあります。木造住宅に比べるとリスクは低いですが、油断はできません。
Q. シロアリ駆除の費用は確定申告で控除できる?
シロアリ駆除費用は「雑損控除」の対象になる場合があります。自然災害や害虫被害による資産の損失として認められるケースがあるので、税務署に相談してみましょう。領収書は大切に保管しておいてください。
Q. シロアリの被害が見つかったらまず何をすべき?
被害の疑いがある場合は、まず専門業者に床下点検を依頼しましょう。多くの業者は初回点検を無料で実施しています。点検の結果、被害が確認されたら駆除方法と見積もりの説明を受けます。すぐに契約を迫る業者ではなく、じっくり検討させてくれる業者を選ぶことが大切です。
Q. 新築でもシロアリ対策は必要?
新築時には防蟻処理が施されていますが、その効果は約5年です。築5年を過ぎたら再度の防蟻処理を検討しましょう。また、新築でも基礎周りに木材を放置したり、庭にウッドチップを敷き詰めたりするとシロアリを呼び寄せる原因になるため、日頃から建物周辺の環境を整えておくことも大切な予防策です。
ウッドデッキや木製の柵といった屋外の木部は、防腐・防蟻成分を含む塗料で定期的に塗り直している家庭もあります。塗り替えのサイクルは製品によって異なるので、表示を確認して使ってください。

シロアリ駆除で使える保証制度と保険
シロアリ駆除には各種の保証制度が用意されています。賢く活用して、万が一の再発にも備えましょう。
業者の施工保証
多くのシロアリ駆除業者は施工後5年間の保証を設けています。保証期間中にシロアリが再発した場合は、無料で再施工してもらえるのが一般的です。ただし、保証の範囲や条件は業者によって異なるため、契約前に書面で確認しておきましょう。
日本しろあり対策協会の保証
公益社団法人日本しろあり対策協会に加盟している業者で施工した場合、協会の保証制度を利用できる場合があります。協会員の業者は一定の技術水準を満たしているため、施工品質の面でも安心材料になります。
まとめ
シロアリ駆除の費用相場は、バリア工法で1平米あたり1,800円〜2,500円程度、ベイト工法で1平米あたり3,000円〜5,000円程度です。30坪の住宅なら15万円〜35万円程度が目安になります。
駆除も大切ですが、それ以上に重要なのが5年ごとの予防処理と日頃の湿気対策です。被害が発生してからの修繕費用は高額になるため、定期的な点検と予防を習慣にしましょう。
業者選びでは、しろあり防除施工士の資格の有無や保証内容、事前調査の丁寧さを確認することが大切です。複数の業者から見積もりを取って、信頼できる業者を選んでください。
参考:シロアリ対策パートナーズ「シロアリ予防対策は本当に必要?費用や自分でやる方法を徹底解説」


