「親が高齢になってきたから、お風呂を安全にしたい」「段差でつまずかないか心配」そんな声をよく聞きます。浴室は家の中でも転倒や溺水などの事故が起きやすい場所です。バリアフリーリフォームで安全な環境を整えることは、家族みんなの安心につながります。
この記事では、お風呂のバリアフリーリフォームにかかる費用の相場から、具体的な工事内容、介護保険や補助金の活用法まで詳しく解説します。費用をできるだけ抑えながら、安全なお風呂を実現するためのポイントを押さえていきましょう。

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お風呂バリアフリーリフォームの費用相場
お風呂のバリアフリーリフォームにかかる費用は、工事の内容や範囲によって大きく異なります。部分的な改修なら数万円〜30万円、浴室全体のバリアフリー化なら50万〜150万円が目安です。
工事内容別の費用目安
- 手すりの設置:1本あたり3万〜5万円
- 段差の解消:5万〜15万円
- 滑りにくい床材への変更:5万〜15万円
- 浴室ドアの交換(引き戸化):10万〜20万円
- 浴槽の交換(またぎやすいタイプ):15万〜40万円
- ヒートショック対策(暖房設備の設置):5万〜20万円
- 浴室全体のバリアフリーリフォーム:50万〜150万円
在来工法の古い浴室からバリアフリー対応のユニットバスに交換する場合は、80万〜150万円ほどかかることが多いです。ただし、部分的な改修だけで十分なケースもあるので、まずはリフォーム会社に現地を見てもらいましょう。
バリアフリーリフォームの具体的な工事内容
お風呂のバリアフリー化で行われる主な工事内容を詳しく説明します。
手すりの設置
浴室内に手すりを設置することで、立ち上がりや移動時の転倒リスクを大幅に減らせます。設置場所は、浴槽の出入り口、洗い場の壁面、シャワー付近が一般的です。L字型手すりやI字型手すりなど、用途に合わせて形状を選べます。
段差の解消
脱衣所と浴室の間にある段差は、つまずきの原因になります。床のかさ上げやすりつけ板の設置で段差をなくすことができます。ユニットバスの場合は、フラットな入り口のタイプを選ぶことで段差のない出入りが可能になります。
滑りにくい床材への変更
浴室の床を滑りにくい素材に変更することも重要な対策です。TOTOの「ほっカラリ床」やLIXILの「キレイサーモフロア」など、水はけがよく滑りにくい床材が各メーカーから出ています。
浴室ドアの引き戸化
開き戸を引き戸に変更すると、出入りがスムーズになります。万が一、浴室内で倒れた場合にも、引き戸なら外側からドアを開けやすいというメリットがあります。車椅子を使っている場合にも引き戸のほうが使いやすいです。
浴槽の交換
またぎの高さが低い浴槽に交換することで、出入りが楽になります。一般的な浴槽のまたぎ高は50cm前後ですが、バリアフリー対応の浴槽は40cm前後に抑えられています。移乗台付きの浴槽もあります。

介護保険を使った住宅改修
要介護認定(要支援1〜2、要介護1〜5)を受けている方がお住まいの住宅をバリアフリーリフォームする場合、介護保険の住宅改修費制度を利用できます。
制度の概要
- 支給限度額:上限20万円(うち自己負担は1〜3割)
- 対象工事:手すりの取り付け、段差の解消、床材の変更、引き戸への交換、洋式便器への交換など
- 利用回数:原則1回(分割利用可能)
- リセット条件:要介護度が3段階以上上がった場合、または転居した場合に再度20万円の枠が使える
申請の流れ
介護保険の住宅改修は、工事前に申請が必要です。ケアマネジャーに相談し、「住宅改修が必要な理由書」を作成してもらってから市区町村に申請します。工事完了後に領収書や工事写真を提出して、費用が支給される仕組みです。
工事前に必ず事前申請が必要です。申請をせずに工事を始めてしまうと、介護保険の支給対象外になるので注意してください。
使える補助金・助成金
介護保険以外にも、バリアフリーリフォームに使える補助金制度があります。
国の補助金制度
国が実施する住宅リフォーム向けの補助金制度では、バリアフリー改修が対象に含まれている場合があります。制度の内容や対象要件は年度ごとに変わるため、リフォーム会社やお住まいの市区町村に最新情報を確認するのがおすすめです。
自治体独自の補助金
市区町村によっては、高齢者向けの住宅改修に対して独自の補助金制度を設けているケースがあります。介護保険の上限20万円を超える工事について補助してくれる自治体もあるので、地元の窓口に問い合わせてみてください。
リフォーム減税
バリアフリーリフォームを行った場合、所得税の控除や固定資産税の減額といった税制優遇を受けられる可能性があります。一定の要件を満たす必要があるので、詳細は税務署やリフォーム会社に確認してください。
費用を抑えるためのポイント
優先度を決めて段階的にリフォームする
一度にすべてのバリアフリー工事を行う必要はありません。「手すり」「段差解消」「床材変更」の3つは特に優先度が高い工事です。まずはこの3点から始めて、必要に応じて追加の工事を検討する方法もあります。
複数の業者で見積もりを比較する
同じ工事内容でもリフォーム会社によって見積もり額が異なります。3社以上から見積もりを取って比較検討するのが鉄則です。
介護保険と補助金を併用する
介護保険の住宅改修費と、自治体の補助金は原則として併用できるケースが多いです。両方を活用すれば、実質的な自己負担額をかなり抑えられます。ケアマネジャーや市区町村の窓口に相談しましょう。

よくある質問(Q&A)
Q. 要介護認定を受けていなくても補助金は使える?
介護保険の住宅改修費は要介護認定が必要ですが、自治体の補助金制度は認定がなくても利用できるものがあります。65歳以上の高齢者がいるご家庭向けの制度が用意されているケースもあるので、お住まいの市区町村に確認してみてください。
Q. マンションでもバリアフリーリフォームはできる?
マンションの専有部分(室内)であれば可能です。ただし、管理規約で工事内容に制限がある場合があります。事前に管理組合に確認してから計画を進めましょう。共用部分(共用廊下・エントランスなど)の改修は個人ではできません。
Q. バリアフリーリフォームの工期はどれくらい?
手すりの設置だけなら半日〜1日で完了します。浴室全体のバリアフリーリフォーム(ユニットバス交換含む)の場合は5〜7日間が目安です。工事期間中はお風呂が使えなくなるので、銭湯や親族宅の利用を事前に確認しておきましょう。
Q. 介護保険の住宅改修はレンタルと併用できる?
はい、住宅改修費とは別に福祉用具貸与(レンタル)のサービスも利用できます。例えば、浴槽用の手すりは福祉用具レンタルでまかない、壁付けの手すりは住宅改修として設置する、という使い分けも可能です。
まとめ
お風呂のバリアフリーリフォームの費用は、部分的な改修で数万円〜30万円、浴室全体の改修で50万〜150万円が目安です。介護保険の住宅改修費制度を利用すれば、上限20万円の工事に対して7〜9割の費用が支給されるので、自己負担をかなり抑えられます。
「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、浴室の事故は突然起こるもの。手すりの設置や段差の解消など、できるところから少しずつ安全対策を進めることが大切です。まずはリフォーム会社に相談して、自宅の浴室に必要な工事を確認してみてください。
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外部参考:介護用お風呂のリフォーム|補助金・保険を活用して高齢者も安心な浴室へ|リフォームガイド

